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「Fate/Zero」 最終話 「Fate/Zero」

「Fate/Zero」最終話。
「Fate/Zero」最終回は、10年後の聖杯戦争の物語へと続く希望を繋げるエピソード。
どのような結末が描かれるのが注目の最終回でしたが、やはり10年後の聖杯戦争が描かれる『Fate/stay night』のスピンオフ作品ということもあって、最後はSNの主人公達に物語を繋ぐ最終回となりました。
その『Fate/stay night』主人公の衛宮士郎少年も最終回でしっかり登場して、遠坂凛、イリヤスフィール、言峰綺礼、ギルガメッシュ、そして、セイバー達の次の聖杯戦争の物語が非常に気になる素晴らしい最終回となっていました。
そして、衛宮切嗣やウェイバーちゃん達「Fate/Zero」組のラストもそれぞれいい感じに描かれて、綺麗に締めくくられた本作だったかと思われます。

最終回は、セイバーが衛宮切嗣に聖杯を破壊するよう命じられる前回ラストの続きからスタート。
結局、聖杯を求めていたセイバーはこの聖杯戦争では勝つことができず、他人の気持ちが分からないお嬢さんのまま物語を終えてしまうことになります。
これは10年後の衛宮士郎との物語があるので仕方ない終わり方となっています。

そして、聖杯から溢れだしたドロドロの負のエネルギーが冬木市を飲み込んで壊滅状態へ。
これは勝者となった言峰綺礼の愉悦の答えだということですが、なんという恐ろしい男w

その誰一人助からない地獄の光景に心が壊れていく衛宮切嗣。
愛する人を次々と犠牲にして戦った来た男の末路です。
そんなハッピーエンドを手に入れられなかった男・衛宮切嗣の物語だった「Fate/Zero」でした。

そんな切嗣の活躍しての帰還を待っていたイリヤスフィールでしたが、結局その後も切嗣とは会えずに物語を終えます。
そんな彼女の物語は、『Fate/stay night』と続きます。

一方、桜ちゃんを助け出して、葵さんの旦那になって「雁夜お父さん!」になるのを目論んでいた雁夜おじさんでしたが…

結末は、桜ちゃんの目の前で虫に飲み込まれてしまうという結末に。
桜ちゃんにもひどい言葉を浴びせられてしまいます。なんという可哀想な結末。あちゃー。
一方、気になる桜ちゃんのこの期の物語も『Fate/stay night』に続きます。
という感じで、『Fate/stay night』を観ていない人は先が気になって観ざる負えないような最終回となっている今回です。SN原作はゲームです。

そして、聖杯のドロドロを浴びて受肉した勝者のギルガメッシュと言峰綺礼が登場。
最後にその堂々たる全裸で笑わせてくれるギルガメッシュです。流石、王者の貫禄ww

言峰綺礼はこの自分の欲望の答えに大笑いして楽しんでおりますが、自分がこれを望む方程式が知りたいと、まだまだ自分の愉悦の探求を続けることを誓います。
というわけで、『Fate/stay night』的には10年前の勝者がこの二人で、言峰綺礼の正体がこんな奴だったいうことが明かされているネタバレシーンになっています。

そんな中、廃人になりかけていた衛宮切嗣が瓦礫の中から一つの希望を見つけ出します。
それがSNの主人公の衛宮士郎だったわけで…ついに次期主人公が登場です。中の人は野田順子さん。
この手を握るシーンがOPでシャーレイ達みんな手を取ってきた切嗣の物語とも繋がります。

ここで、毎回サブタイトルに表示されていた時間がゼロになります。
というわけで、この作品が衛宮士郎の物語が始まるまでのゼロの物語だったことがここで分かります。

そして、エピローグ展開でウェイバーちゃんのラストシーンが登場。
イスカンダルの意思を継いで旅することを決意するウェイバーちゃん。偽りのご両親ともいい感じの関係に。
さらに、もう出番がないかと思われた大戦略Tシャツがイスカンダルとの最後の思い出のシーンとなりました。やっぱ最後はそこですよねw

遠坂時臣の葬式にいけしゃあしゃあと神父として参列する言峰綺礼と遠坂凛のシーンも登場。
こんな奴が後見人として付いている凛ちゃんが不憫でなりません。

お母さんは心が壊れてしまって、後見人は父の形見だと父殺しの剣を渡してくる非道すぎる男という最悪な展開で遠坂家の当主としてこれから戦っていかなくてはならない凛ちゃん。
そんな彼女の戦いも当然『Fate/stay night』に続きます。

そして、本作のもう一人の主人公のセイバーも登場。
聖杯戦争に敗れて過去に戻されたセイバーは、切嗣や自分の部下の気持ちもわらからなかった自分を嘆きます。
あちゃー、結局セイバーは切嗣とは分かり合えませんでしたか。

その衛宮切嗣が、衛宮士郎を魔術師として育てる最後のシーンも登場。
10年後でも衛宮士郎が暮らしている隠れ家だった武家屋敷が改装されて二人の家となります。

五年の月日が流れて二人が月夜の晩に語り合うシーンが。
そこで、切嗣があの日の夜にシャーレイに大人になったら「正義の味方」になりたいと言ったことを衛宮士郎に語ります。
ここでついにあの夜に語ったことが明かされて、切嗣の破れた夢がここで振り返ることになります。
その夢を衛宮士郎が引き継ぐことを誓ってついに物語が完結。衛宮切嗣の果たせなかった想いは次の主人公へと託されました。
というわけで、『Fate/stay night』を立てるスピンオフすぎる本作のラストとなっています。

そして、その衛宮士郎のパートナーとなるセイバーの元にも一筋の光があたって締めくくりとなる本作です。
決してハッピーエンドという終わり方ではありませんでしたが、スピンオフ作品らしく、夢と希望をしっかり本編の方へと繋げて綺麗に幕を閉じた最後となりました。各陣営のハードボイルドなドラマが熱い素晴らしい作品でした。

というわけで、続きは『Fate/stay night』へ。
アニメのクオリティ的には本作の方が良く出来ているのですが、アニメ『Fate/stay night』も名作なので、まだ観ていない人には是非観てもらいたいかと思います。また、本作を観ることにより、より世界観が広がっているので1回観た人もより深くFateの世界を楽しめるようになるんじゃないかとも思われます。
そういう意味でもスピンオフ作品としても大成功の本作だったかと思われます。

©Nitroplus/TYPE-MOON・ufotable・FZPC

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