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「ガールズ&パンツァー」 最終話 「あとには退けない戦いです!」

「ガールズ&パンツァー」最終話。
ガルパン最終回は、水島努監督&杉本功渾身の西住姉妹ガチンコ対決決着の大団円完結エピソード。
大胆作戦発動のマウス攻略戦から西住姉妹の最終ガチンコ一騎打ちの決着までの戦車道決戦を、手に汗握る熱すぎる展開と描写で描ききる、これぞ王道最終回と言える素晴らしすぎる内容で締めることになった本作です。
そんな戦闘展開も大団円での完結も何も奇をてらうところは一つもなく、その上、キャラ達のドラマの伏線もそれぞれ見事に回収するという一縷の隙もない完璧な最終回で、スケジュール遅れに何らかの埋め合わせをすると言っていた水島努監督が作品の内容で見事にその答えを出してくれております。
3ヶ月遅れたから逆にこの素晴らしい最終回に出会えたかも。ということで、水島努監督の間違いなく代表作となったこれぞオリジナルTVアニメという本作だったかと思います。

お話は、前回ラストにサプライズ登場の史上最大の戦車・マウスの攻略戦からスタート。
小屋を一発で破壊する反則火力のマウスを攻略する驚きの熱い戦闘で盛り上げていく最終回です。

その攻略のヒントは武部沙織の発したひょんな台詞から。
それを攻略み結びつける西住ちゃんの戦略眼もすごいことになっています。まさに最強の戦車乗りの西住ちゃんです。

その作戦がこれまた無茶だったわけで、生徒会チームが全速力でぶつかってマウスの下に潜り込んで動きを止めます。
ぶつかってるシーンが明らかに交通事故なんでですけど中の人大丈夫?w
潜り込んで火花が散る描写もすごいことになっていますw グラフィニカのCG描写が素晴らしいです。ちなみにビビパンもグラフィニカw

そこにバレー部チームが乗り上げてマウスの砲台を固定します。
身軽に乗り上げるバレー部チームの中戦車のマウスの上でぬるぬる動く姿が面白いことになってます。そんなのあり?w

そして、あんこうチームが土手を軽やかに登って上からマウスを仕留めてしまいました。なんという驚きの連携作戦。
フツーに見入ってしまう熱くて練られた戦いです。
マウスを仕留める華さんは、すでに一流のスナイパーに成長しています。なんとも頼もしい。

この戦いにはグロリアーナのダージリンさんも自分もやってみようと大興奮。

しかし、ここで生徒会チームが力尽きてしまった退場となってしまいます。
でも、前回の撹乱作戦やマウス攻略に一役買って、十分に活躍した生徒会チームでした。
そんな流れて味方が次々に離脱していって最後は一騎打ちという王道のバトル展開を見せてくれる最終回です。

そして、ここからは残り4両対14両の市街地戦へ。
市街地戦ということで、はじめての練習試合で対戦したダージリンさんのグロリアーナ戦のリベンジ戦という形になっている最終回です。
あの時は、それぞれが未熟さで紙一重で負けてしまった大洗女子チームでしたが、成長した姿をここで見せることになります。
ということで、きっちりのあの時の悔しさを回収することが出来ています。フラグを立てて回収する、それがことごとく上手く出来ている本作です。

市街地戦では、1年生チームの操縦手・桂利奈ちゃんが大活躍。
「あいあいあいー!」と巧みに戦車を操って敵戦車の後ろを取ります。いつの間にかすごい操縦手になっている桂利奈ちゃんがすごいですw

毎回サプライズを用意している本作ですが、最終回のサプライズシーンがここで登場。
それはここまで一言も喋ることなくボッーとしていた丸山さんの覚醒だったわけで、12話溜めていた渾身の初セリフがここで披露w
「薬きょうを捨てるところ」と相手の弱点を的確に支持して仲間を救う丸山さんでした。
ここまで、ずっとボッーとしている丸山さんを目で追ってきたことが報われる最高の場面ですw

その1年生チームは、マウスに次ぐ黒森峰の重戦車を道連れにするという大戦果をあげて退場となりました。
ここでも桂利奈ちゃんの操縦技術がすごいことに。

そんな1年生チームの成長が描かれる戦闘もめちゃ面白いことになっていました。

そして、決勝戦は自動車部のレオポンさんチームのお膳立てで、西住姉妹が一騎打ちするという王道すぎるラストバトル展開へ。
西住殿の見つけた戦車道と西住流がぶつかる熱いラストです。

そんな中、西住姉妹の一騎打ちをお膳立てしたレオポンさんチームとバレー部チームが無残にやられてしまい、ついに大洗女子は残り一両に。
バレー部チームのやられっぷりが尋常じゃないのですが中の人達は大丈夫なのでしょうかw

常にテンパりながら戦況を見ているチキンハートの桃ちゃんが相変わらずええキャラクターになっていますw

最終決戦の西住姉妹の戦車バトルですが、これがまた臨場感溢れるカメラワークで熱い戦いが繰り広げられるわけで・・・
表情をまったく崩さずに相手を攻略しようと戦う二人がバケモノすぎます。やっぱり西住ちゃんは根はエリートの天才戦士です。
そんな人が素人集団を束ねて自分の戦車道を見つけていくという、スポ根的にも最高のストーリーになっている本作です。

そして、決戦は外したら最後のあとには退けない最後の一発勝負展開へ。
ここでもグロリアーナ戦でダージリンさんに負けた最後のドリフト技のリベンジを決めるという熱すぎる展開となっています。
それには乗組員全員の力が必要という、これまた熱いことに。
秋山優花里の装填時間短縮に、華さんの0.5秒での停止射撃、そして冷泉麻子の捨て身のドリフト技術が結集します。武部沙織は通信でw
いつの間にかすごい特殊技術を持った人達が結集していた最強軍団のあんこうチームです。

その戦いの行方を固唾を呑んで見守る仲間たちです。
桃ちゃんの表情もいいですが、会長さんがイケメンすぎて美味しいところを持っていきます。

決戦は、互いに一発放ってからの次の一発をどっちが先に撃つかのチームの総合力が問われるものになってます。
車輪が大破しながら冷泉麻子がドリフトを決めて、秋山優花里が再装填して、華さんが華麗に0.5秒で確実に撃破!

というわけで、見事にあんこうチームの総合力で勝利して、全国優勝が決定!
素人集団の全国大会優勝という、最近じゃめったに見られないそんなにストレートにやっちゃっていいのかという王道すぎる大勝利展開です。
それには桃ちゃんも失神寸前w

すごいことをやり遂げた西住ちゃんには武部沙織の抱擁が!

そんな西住ちゃんには、桃ちゃんからの号泣しながらの感謝の言葉が!桃ちゃんの号泣シーンが涙を誘います(涙
さらに会長さんからも熱い抱擁が!モテまくりの西角ちゃんです。
抱擁を見て羨ましそうにしている、西住殿の第1のファンの百合百合しい秋山優花里の姿もありましたw

一方、この勝利で遅刻と欠席を取り消してもらうという、風紀委員のそど子と冷泉麻子のドラマ完結シーンも登場。
デレたそど子にこれまで見たことがない感情を表して抱きつく冷泉麻子です。あら、抱きつかれたそど子がまんざらでもなさそうw
というわけで、そど子と冷泉麻子の遅刻物語も綺麗に完結。

他のチームもそれぞれに勝利の感情を爆発させます。
バレー部チームは来年も戦車道をやるぞ!と盛り上がっています。おいっ、バレー部復活はどうしたw
ネトゲチームは「次は頑張るズラ」「頑張るぞな」と気持ち悪く盛り上がっていますw

そして、西住ちゃんはお姉ちゃんを握手して、「やっと見つけたよ、私の戦車道」と笑顔で報告。
元々西住ちゃんの理解者であったお姉ちゃんもそれを「うん」とええ顔で聞き届けます。あら素敵な姉妹のラストシーン。

というわけで、お姉ちゃんに自分の戦車道で完勝して優勝フラッグを掲げる西住ちゃんです。
フランス革命を成し遂げたみたいな、めちゃかっけーシーンですw

その光景をみてカチューシャはガッツポーズ。新三郎は「お嬢ぉぉぉぉっ!」とうるさいですw
新三郎のウザキャラも効いている最終回です。

そして、あんなに鬼だったお母さんも西住ちゃんをスタンディングオベーションで讃えます(涙
なにもかもが奇をてらわずに王道で完結しまくる最終回です。
そういうのも古き良きアニメらしくて上手く作用している本作です。

最後は、大洗に帰ってきての戦車で凱旋パレードをするエンドロール展開へ。
そこで隊長として西住ちゃんに会長さんから一言求められるお約束のシーンが登場。
西住ちゃんの一言も気になりますが、バレー部の近藤妙子がエロすぎて困りますw

そこで見事に「パンツァー・フォー」を決める西住ちゃんが流石です。素晴らしいシーンです。
西住ちゃんの中の人の渕上舞さんも渾身の「パンツァー・フォー」を決めます。渕上舞さんにとってもこの最後の台詞は感慨深いものなっているはず。
そんな中、実は丸山さんだけ飛んでいないという細かいネタもありました。一応ガッツポーズはしていた丸山さんですw

そして、EDロールがスタート。全員のアップ顔を披露するという最後まで見どころ満載のオサレなことをしてくる本作です。
ここでついにねこにゃーさんの超絶美形顔が披露されます。美しい。
そんな最終回ですが、水島努監督の絵コンテ・演出、杉本功作監回となっています。本作は監督や脚本の吉田玲子さんも素晴らしい仕事をしていますが、杉本功さんのキャラデザと作画がやはり素晴らしいわけで、杉本功あってのガルパンということも忘れてはいけないと思います。

パレードの最後は華さん達4人の身内シーンも登場。華さんはすっかりお母さんとは和解したようです。新三郎はもういいですw

秋山優花里はお父さんと敬礼を交わします。あら秋山殿。

冷泉麻子のおばあは、ダンスを踊れるまでに元気になったようですw

そして、モテカワになるために戦車道を始めた武部沙織でしたが、ファンについたのがジジイばっかりという悲しいオチが付いていますw
そんなジジイに大人気のモテないさおりんがキャワワw
というわけで、西住ちゃん以外の4人の物語も見事にさおりんがオチをつけてくれまた。

最後は、学園艦に帰っていく戦車シーンで綺麗に締められた本作です。
そんなわけで、たった十二話で戦車道を始めるところから全国大会優勝までを大勢のメインキャラのドラマと共に描ききった奇跡的な作品の本作。
他の媒体ならこんな猛スピードで詰め込むことはなかなかありえないわけで、オリジナルTVアニメならではの贅沢な美味しいところだけが詰まった伏線張りと回収の繰り返しの見事なお話の本作だったかと思われます。戦車というマニアックな素材で王道スポ根をしたのもすごい!
今まで原作モノを忠実に再現することに定評のあった水島努監督ですが、その才能を見事にオリジナル作品に注いだ水島努監督渾身の代表作となったガルパンです。そのオリジナルへの情熱のためにスケジュールも破綻しちゃいましたがw
ここまで盛り上がったということで2期はもちろんありますよね。なんかもう去年の暮れに発表準備があったと噂の本作ですがこれいかに。

©GIRLS und PANZER project

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