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「ジョジョの奇妙な冒険」 第20話 「シーザー孤独の青春」

「ジョジョの奇妙な冒険」第20話。
ジョジョ第20話は、シーザー・ツェペリ死亡エピソード。
ついにシーザーがツェペリ家の伝統に従って、自分の命を犠牲にしてツェペリ魂を見せて熱く散ってしまう今回です。
そんな第2部最大級の重要回の今回ですが、スタッフの方も本気スタッフを集めていて、小林靖子脚本、加藤敏幸演出で、シーザー・ツェペリの最期を悲しみの涙いっぱいで描かれている感動の神回となっています。
ジョジョとリサリサ先生がシーザーの死で感情を抑えられなくなるラストがBGMも効いていて熱くて悲しすぎる今回です。

お話は、いきなりシーザーの過去話が描かれるオサレ演出展開でスタート。
尊敬していた父・マリオが10歳の時に失踪してしまい、好青年だったシーザーの人生が一変します。

そして、荒れてしまったシーザーは孤児院の送られて、その後ローマの貧民街に住む荒くれ者となってしまいました。
なんという壮絶な過去w

そこでは、大人のヤクザも怖れる存在となっていたシーザー。
ペンチでメッタ打ちにして、その後に波紋入りの一撃を喰らわれる荒くれ者のシーザー。なんという怖ろしい16歳w

その荒くれシーザーが、ついに父がツェペリ家の伝統を受け継いで石仮面の謎を追っていたことに気付くのですが、時すでに遅し・・・
その父がツェペリ家の伝統に従い、目の前で若者(シーザー)を救うために犠牲となって壮絶な死を遂げてしまいます。

ということで、これでシーザーが自分の家系に誇りを持っていたことや、カーズは父・マリオの仇であったことが明かされます。
それを知ったジョジョはシーザーと一緒に戦うことを決めるのですが、時すでに遅し・・・・なんという切ない展開。

そのシーザーは建物の前で戦いの天才・ワムウと対峙していて、ネコ足立ち中。
一方、現場に辿り着いたメッシーナ師範はネコ足立ちが出来ずに、ワムウにやられて屋敷に引きずり込まれてしまいます。師範代よえーw

ここからは、シーザーが強い戦士に成長したことが描かれる死亡フラグ展開へ。
祖父のツェペリさんの波紋カッターを改良したシャボンカッターでワムウを苦しめるシーザーです。シーザーつえー。

しかし、ワムウも戦闘の天才なわけで、逆境を利用してホテル内へ退避します。
この時のキックでシーザーは左腕を骨折しています。原作はさらに細かい説明がなされていてもっと面白いことになっています。

そして、ワムウを追ってホテル内に突入したシーザーは、貧民街時代のビリビリした感覚を取り戻して戦士として最高の状態になっています。
これぞ死亡前のシーザーの戦士としての集大成展開。
一方、メッシーナ師範代は、カットされてますが後でジョジョとリサリサ先生に生存が確認されていますw

ここで、原作には無いワムウとシーザーの攻防戦が登場。
あっさり決着を付ける前に、シーザーの強さを演出する独自のシーンで盛り上げるアニメ版です。
そのバトルシーンが結構気合が入っていて、アニメ版の本気とプライドが感じられる今回です。

そして、神砂嵐を発動しようとしたワムウにシャボン・レンズを食らわせるシーザーの絶頂期シーンが登場。シーザーかっけー!

しかし、トドメを刺そうとしたシーザーに一瞬の隙が・・・

その隙を逃さなかった戦闘の天才のワムウが神砂嵐を発動させて、シーザーちゃんがついに・・・
その風はホテルに辿り着いたジョジョとリサリサ先生のところまで届きます。

というわけで、神砂嵐を食らって致死の傷を負ってしまったシーザー。
ワムウは、「カーズ様ならもっと苦労した」と、辛うじて倒したシーザーの実力を認めざる負えないことになっています。

さらに、シーザーは瀕死の中、立ち上がってワムウを波紋ゼロの力無いパンチで殴り続けます。
もうやめて、シーザーちゃん・・・

そして、隙を付いてワムウの指輪を奪ったシーザー。

それは、祖父のツェペリさんと父から受け継いだ自分の命を犠牲にするツェペリ魂を見せるためだったわけで・・・
「ジョジョー!俺の最期の波紋だぜーー!うけとってくれーーーー!」

そのシーザーの最期の言葉がジョジョに届いたところで、シーザーは十字架の形をした石の下敷きとなって死亡・・・
「シーザァアアアアアーーーッ!!」

そのシーザーの最期の波紋で作られた血染めのバンダナ入りのシャボン玉を回収せずに去っていくワムウもかっこよすぎます(涙
「人間のようにセンチになったからではない・・・おれはおまえのことを永遠に記憶のかたすみにとどめておくであろうシーザー」
「シャボン玉のように華麗ではかなき男よ」

そして、そのシャボン玉がジョジョの元に渡って、その最期の波紋からシーザーがここで死んだことを悟ります。
なんという熱い波紋のメッセージ。

ここで感動のテノール歌手のイタリア・オペラの歌と共に特殊EDがスタート。
シーザーの登場シーンでたまに流れるイタリア・オペラがここでも効いています。相変わらずBGMが素晴らしい本作です。
そこでタバコが逆さで動揺しながら「悲しんではいけません」とジョジョをたしなめるリサリサ先生の名シーンも登場。
自分勝手だったジョジョもここで相手を思いやる成長を見せます。シーザーの心を受け取ったジョジョです。

最後にジョジョとリサリサ先生が、シーザーの遺体の場所を発見して、感情を抑えきれなくなる号泣シーンが来てしまいます。
リサリサ先生の泣き崩れる姿とジョジョの「シィィザーーーーアアアッ!」の咆哮シーンが涙腺にやばすぎることになっています(涙
杉田智和の叫びも素晴らしいことになっています。

というわけで、シーザーが一族の宿命を背負ってその短き生命を散らす悲しい展開で次回に続く本作です。
そんなシーザー・ツェペリがかっこ良く散りすぎのまごうことなき神回となっている今回でした。
「その身尽きてもその魂は死なず・・・シーザー・ツェペリここに眠る。」

©荒木飛呂彦/集英社・ジョジョの奇妙な冒険製作委員会

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